息子を保育園に送り迎えする時に、毎年見かける真っ赤な彼岸花。秋になったんだなぁって気づきます。
昔、母から「彼岸花は毒があるから触っちゃダメ」って言われたことがあります。それからと言うもの触ったことはありませんが、本当なのか?真実を今まで知らないままで過ごしてきました。
とってもキレイな花なので、もし危なくないならば家でも育ててみたいですよね。だけど子供がいるとやっぱり心配ですし。本当のところはどうなのでしょうか?
彼岸花には毒があると子供の頃に聞いたけど・・・
彼岸花には毒があります。リコリンというアルカロイド系の毒です。それ以外にも数種類の毒が含まれていますが、毒と薬は表裏一体とは言ったもので漢方にも使われています。
この毒は吐き気や下痢、中枢神経麻痺などを引き起こしてしまいます。ですから彼岸花には近づかないようにと母に聞かされていたのです。
彼岸花って田畑の畦によく生えていますよね。あれは彼岸花の毒のおかげで虫やもぐらなどの害虫が作物を荒らさないようにするためです。昔、土葬をしていた時代はお墓の周りに彼岸花を植えることで害虫やもぐらなどからお墓を守っていたという話もあります。
それから月日が経ち、お墓の周りに彼岸花が咲いているのを見て、あまり縁起の良くない花だと伝わったのでしょう。彼岸花にはたくさんの別名があって、「シビトバナ」なんて読み方もあるほどです。
ですが、彼岸花の球根は救荒植物と言われて、昔は飢饉や戦時中の食糧難の時には毒抜きをして食べていたそうですよ。食料になるので子供に触らせないように「彼岸花を触ってはいけない」という言葉だけが今まで伝わってきたのかもしれませんね。
彼岸花を触っても大丈夫?
とてもキレイな花だから、子供が見れば触りたくなりますね。「ママにあげる」なんて言われたらキュンキュンしちゃいます。
ですが、彼岸花には毒があります。お口に入れなければ大丈夫なのですが、小さいお子さんだとなんでも口に入れてしまうので心配です。もう少し大きな子供さんでも、花を摘んだ時に茎から樹液が出て、その樹液が手に付き、その手で目や口を触ると危ないです。
彼岸花の毒は触ってしまってかぶれるといったタイプの毒ではありません(肌の弱い子は別でしょうが)ですので、皮膚は問題ないでしょうが、粘膜にうっかり付いてしまうと危険なので、やっぱり子どもは近づけないようにしたほうが良いですね。
だからやっぱり私も子供には「彼岸花は毒があるから触っちゃダメ」って伝えようと思います。
彼岸花を家の庭でも育ててみたい。
彼岸花は花が咲くときには葉がなくなり茎だけでスッと咲いている姿が凛としてカッコイイですし、炎のような花びらも力強く、だけどなんだか儚さもあって美しい花ですね。
自生している彼岸花は良く見かけますが、お家で育てることはできるのでしょうか?
彼岸花は球根なので、外で生えている物を持ってきて育てることもできそうですが、その土地の持ち主とのトラブルなどがあっても嫌ですよね。最近はご近所トラブルのような話題も多いですし。
ホームセンターや園芸店では「リコリス」という名前で球根が販売されています。リコリスは暑さや寒さにも強く、病気や害虫にも強いので、比較的初心者でも育てやすいと言われています。花の色も赤、白、黄色、オレンジ、ピンク、紫とたくさんありますので、球根を購入して育ててみるのも良いでしょう。
彼岸花は別名がたくさんありますが、学名リコリスというのはギリシャ神話のリコリスという海の精霊から来ているのだとか。この呼び方もなんだかステキです。
土を媒介して他の植物に毒の影響が出るなどということはありませんので、普通に家のお庭に植えても問題ありませんが、やはり口に入れると良くないので、子供さんやペットのいるご家庭では注意が必要です。
おわりに
彼岸花には毒はありますが、毒のある花なら他にもたくさんありますし必要以上に怖がるほどのものではありません。
彼岸花を持って帰ると火事になるという迷信があったり、怖い別名がたくさんあったりとなんだか面白い花ですね。
必要以上に怖がらせることはありませんが、私たちが親に聞いてきたように子どもにも受け継いでいけたら面白いですね。
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